動詞 プラス 副詞

今日は「動詞」と「副詞」の関係を見ていきます。
では、料理を始めましょう。まず、材料を切ります。

じゃがいもを大きく切る

にんにくを小さく/細かく切る

たまねぎをうすく切る

きゅうりを細く切る

「切る」とは、刃物(はもの)などで一続きの物を分離させることです。それに切った物の形を「大きく」とか「小さく」を付け加えることで、どんな風に切るかを表します。英語では"cut"の他に"chop" や"slice"なども使いますよね。

では、次に火を使って、食べ物に熱を通して、食べられるようにしましょう。次の文がどんな料理法なのか、想像できますか?

肉をジュージュー焼く

鶏肉を丸ごとオーブンでこんがり焼く

ケーキをふんわり焼く

バターとジャムをぬる前に、トーストをこげないようにさっと焼く


これは上から、英語で"grill, roast, bake, toast"になるかな?動詞は「焼く」一つだけなのですが、副詞を一緒に使うことで、焼き方のちがいが表されます。もちろん、副詞は必ずしも必要ではないのですが、副詞があるとイメージがわきやすいですね。

ここで、疑問が一つ。日本語は英語より動詞の数が少ないのでしょうか?だから、擬音語、擬態語がたくさんあるのでしょうか?

でも、ちょっと待って。"break" は「壊す、割る、折る・・・など」日本語の方が動詞が多いし、"wear" も「着る、はく、かぶる・・・など」色々あります。

何でだろう??と思った時に、あるルールがわかりました。日本語の方が動詞が多くて、使い分けをしなければいけない場合("break"や"wear" ) は、「何を?」の部分が特定されています。break + 機械なら「壊す」、break + ガラスなら「割る」、またはwear + トップスなら「着る」、wear + ボトムスなら「はく」など物によって、動詞が決まります。

でも、「切る」や「焼く」のように、物が何でもありえる場合は、一つの動詞+副詞で違いを表しています。たとえば、同じジャガイモを大きく切ったり、小さく切ったり、うすく、または細く切ることができます。ジュージュー焼くのは肉だけではなく、魚を網の上でジュージュー焼くことができるし、オーブンで焼くこともできますね。

次の「見る」+副詞の文はどうでしょうか?「視覚によって物の形、色、様子などを知覚する」という行為は、見る物が何でも同じです。ですから、色々な副詞を使って、動詞の意味が広がっていきますね

山田さんと田中さんは公園にサクラを見に来ました。

山田:サクラがきれい!田中さん、ちらっと見ただけじゃん。よく見て

田中:ねえ、あの人が山田さんのこと、じろじろ見ているよ。

山田:いやだ、もう行こう。これから映画を見ない

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