broken mirrors

"a broken mirror"は日本語では何と言いますか?こわれた鏡?ちがいますね。正解は「われた鏡」。英語のbreak/ brokenを日本語に訳すのは、ちょっと難しい。日本語では物によって、break/ brokenにあたる動詞が変わります。理由は動詞の漢字に意味があるからでしょう。

みなさんが一番よく知っている動詞は「こわす/こわれる」ではないでしょうか?漢字で書くと、「壊す/壊れる」。漢字の左側は「土」(つち)で、右側は「くずれる」の意味があります。

「地震で土がくずれて、家が壊れる」など、建物に使うことができます。

また、動く物、例えば、電化製品や機械に対しても使います。

「パソコンが壊れちゃった。」

次は「わる/われる」。漢字は「割る/割れる」。左側の「害」(がい)は「きずつける」の意味があり、右側は「刀」(かたな)を表しています。そこで、「割」は「刀で切りさく」という意味になります。皆さんが知っているさむらいの言葉「ハラキリ」(腹切)は、「割腹」(かっぷく)という場合もあります。まさに、刀で腹を切ることですね。しかし、現代の私たちが「割る」ものは、ガラス製や陶製の硬い物、例えば、窓やカップ、お皿など。プラスチック製の物は「割れない」物です。

「大事なティーカップが割れちゃった。」

そして、「やぶる/やぶれる」は何に対して使うでしょう?漢字は「破る/破れる」。左側は「石」(いし)で、右側は「皮」(かわ)です。つまり、昔「石で動物の皮をはいだ」ことが由来です。ですから、皮のような薄くて、やわらかい物、例えば、紙、服、布に使います。

「このスカーフは薄いから、破れそう。」

他の物もあります。

「規則や契約を破る。」

これは規則や契約が紙の上に書かれていることから、このように言うのかもしれません。

「最近の不景気から多くの会社が産しています。」この文中の「破産」(はさん)は"bankrupt"です。

では、最後に「おる/おれる」。漢字は「折る/折れる」。左側の「才」は手を表して、右側は「斧」(おの)を表していますから、漢字の意味は「手で斧を持って、木を切る」ということです。さらに、「折」は切るだけではなく、「曲げて切る」の意味があります。木や長い物の両端を持って、それを曲げてみて、いくつかに分けるという行為です。「」←こんな感じです。人間の骨にも、使えます。

「転んで、足の骨を折ってしまった。」骨は木のように長くて細い物ですし、折れるイメージは「」ですね。

また、「紙を曲げて、色々作る」日本の遊びは「折り紙」ですね。折り紙では紙を切ることはしませんが。

このように見ると、日本語の動詞は英語より数が多いと思うかもしれませんが、料理に関する動詞を見ると、日本語の方が少ないんですよ。日本人は日本料理を誇りにしているのに、何だか変ですね。例えば、英語の"bake", "grill", "roast", "toast"などは全部、日本語では「焼く」です。簡単です。だから、日本語では様々な副詞を使って、焼き方の差を表しています。

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「読むのが好き」is not complete.